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健康作り講演会でお話ししてきました。

カテゴリー:地域で医療する楽しさ 更新日時 2019/03/29

 

 過日 町民センターで50名を超える方たちに心の健康についてお話しさせていただいてきました。

 

「気づき つなげる あなたの優しさ

   ~大切な人のいのちを守り ささえるために」

 

 というタイトルです。主な中身は、自殺やその原因の一部と考えられるうつ病やこころの病気について。

 事前に保健師さんにパワーポイントをお見せしたら「難しすぎるかも」と言われてちょっとびくびくしながら会場入り。参加者の年齢は60歳以上がほとんど。でも話が進むにつれてみなさんの集中力がぐぐっと増してきて会場は熱気がアップ。「難しいかも」と言った保健師さんは参加者の持つ力を信じて良かったのね、とお話しされるほどでした。

 

 うつ病は心の風邪とも言われています。誰もがかかる病気。でも軽く考えると重症化して場合によっては亡くなることもある病気。ちゃんと治療すれば完全に治ることのできる病気。そんな風に理解していただけると良いと思います。そして「気づく 聞く つなげる 見守る」ことで私たちの町から自殺する人がいない、心が健康な町になれたらと思います。

 自殺する人は死にたくて死ぬのではありません。死ぬほど辛くて生きていくことが困難だと感じてやむを得ず死を選んでいるのです。そこまで追い詰められる前に周りの優しさで気づいていあげれたら良いですね。

 

 ストレスを感じないで生きている人はいません。ストレスに今は耐えられているけど、かつてはとても辛い時期があった。今がまさに辛い人たち。年をとっていくこれからが不安。仕事がうまくいかなくて辛い。そう感じている人たち、まわりにそういう人がいると知っている人たち。そんな人たちこそがいつか人を支えることのできる人たちなのだと私は思っています。

 

 心の病で困っている人がいます。仲間で地域で彼らを支えたい、私たちにできることはなんだろう。講演会では地域の方々のそんな熱気を感じてうれしかったです。講演の最後に「優」という字の話をさせていただきました。「優」という字は「憂いのある人の傍らに居続けられる人(人べん)」や「憂いたことのある人(人べん)」と読み解くことができます。私たちの町はそんな「優しさ」でお互いに支え合っていける町でありたいと思います。そして、自分もその一員でありたいと思っています。

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