ドクターブログ たくさんの小さな光に囲まれて

シンポジウム発表

カテゴリー:地域で医療する楽しさ 更新日時 2017/07/19

 日本心身医学会のシンポジウム 「在宅医療と心身医学」で発表してきました。1番目に話すということで、地域包括ケアシステムと在宅医療について概説し、その後多職種協働における医者が他職種に対してどう関わる事で他職種を支える役割が担えるのか、ということを心身医学的アプローチの必要性を交えてお話しさせていただきました。

 前段を話すにあたって、泥縄式に再確認、勉強して気づいたこと!

 地域包括ケアシステムの肝は、「すまいと住まい方」であり、それを決め、その自己決断を支えることも在宅医の重要な仕事であるということと、自己決断された「住まいと住まい方」を支えるための介護予防・生活支援であり、その上の三つの葉っぱなのだな、という、(きっとご存じの方はすでに知っている)ことの確認ができました。

 医療の立場ではついつい、目につく自分の役割に関心がいってしまい、三つの葉っぱのそれぞれ果たすべき役割や彼らとの連携や協働に目が向いていましたけれども、一番大切なのはその人の決断までのプロセスを共有し、決断後も揺れ動く気持ちを支えることなのかなと思ったわけです。

 とすれば、我が町の「すまいと住まい方」は町民の方たちの選択肢として充分な情報と資源を提供できているのかなと、そこも知らないことばかりなのでこれからもお勉強は続きます。

~次週に続く~20170719113553.jpg

老健・クリニックへの転換と 最期までこの町で シンポジウム発表 の続き

「地域で医療する楽しさ」のその他の記事

健康作り講演会でお話ししてきました。

   過日 町民センターで50名を超える方たちに心の健康についてお話しさせていただいてきました。   「気づき つなげる あなたの優しさ    ~大切な人のいのちを守り…(続き)

『ありがとう』と言える日々

認知症の学習会で伝えたもう一つのことは「ありがとう」 認知症の方が持てる能力の最大限を使って日々を生き、私たちのケアを受けて下さっている。  私たちはそのことに「ありがとう」を伝えていますか?…(続き)

認知症勉強会開催!

 スタッフのための学習会「認知症ケアの哲学と理念」を実施しました。シフトのあるスタッフたちなので2回実施。  最初に私は「あなたは認知症の利用者さんを尊敬できますか?」と尋ねました。  目の前…(続き)

老健で死ぬこと~何も足さない、何も引かない~

 老健での看取りを重ねて、命を自然に終えることを強く意識するようになりました。がんであれ非がんであれ、高齢になっていのちを終えることに大きな違いはないように思えてきたのです。  最近心がけている…(続き)

老健~私たちの仕事~

治らない病や進んでいく障害と向き合うことは苦しい。  年を取るということは、究極、いのちの終わりに向かって、進んでいく障害を受け入れつつ生きることに他ならないとさえ思える。ましてや認知症や神経難…(続き)

記事一覧へ

お知らせ

お知らせを、twitterでつぶやいています。