ドクターブログ たくさんの小さな光に囲まれて

全国医療功労賞受賞!

カテゴリー:地域で医療する楽しさ 更新日時 2009/03/07

 北海道に続いて、全国医療功労賞(読売新聞主催 後援厚労省)に理事長が選ばれ、3月16日に、授賞式に行って来ました。東京帝国ホテルでの授賞式と受賞パーティそして、その後の天皇皇后両陛下へのは拝謁、と緊張と喜びの一日でした。
 私達(理事長とその配偶者としての私)は、そのために助勤の先生の応援をいただいて、東京へ・・・・
今日は5時起きで一便に乗って帰ってきたところです。
 とある患者さんからは、「これを機会に少しさぼって、遊んどいで!」と言っていただいたのですが・・・・、(すぐ帰ってこなければいけないところが地域医療の厳しさでもあるのですが)
 
 医療功労賞は、恵まれない地域や領域で表彰から縁遠いような人を、顕彰するための賞です。と前日の説明会で、のっけから言われました。
 日本や世界の片田舎で、大それた仕事をしているわけではないけれども、コツコツと毎日毎日毎日、地域の患者さんの診察をし、健康問題に心を寄せている人たちへの、ご褒美というわけです。

 池田理事長は、全国85人の都道府県表彰の中から選ばれた17人の一人でした。
 足寄へ来て20年あまり、地域から認められ、地域から信頼されるためにそしてそのためのスタッフを育てるために彼が心をくだいてきたこと、その思いを受け、その実現のためにスタッフが文字通り粉骨砕身してきた努力。
 受賞式の間、スタッフに見せるための写真を撮りながら、そんな日々が去来しました。
 患者中心医療という言葉さえなく、医師中心の医療が当たり前と思っていた私には、当初、池田院長(当時)の目指しているものが理解できないでいました。
 様々な場面で価値観がズレ、苦しい思いもありました。スタッフにとってもその様なことがたくさんあったことと思います。
 ある時、池田が実践しているのは、患者の有り様を受け入れ、患者の心に沿う医療なんだ、とわかったとき、文字通り、目から鱗が落ちたのです。
   
 全国から集まってきた方々は、離島の医師やハンセン病療養所の看護助手や助産師さんなどなど。これまで、 お金や名誉ではなく、患者さんからの感謝の言葉を勲章に頑張ってこられた、皆さん患者さんに寄り添ってこられた方たちばかりでした。
 池田理事長がその一人であったことにとても誇りと感謝(支えてくれたスタッフや地域の方々への)を感じています。
 そして、もう一つのご褒美、皇居へ上がって天皇皇后両陛下に拝謁させていただきました。
  典型的かつミーハーな日本人である私としては、皇居の中にはいることができて、直接お言葉をいただき、なおかつ、池田理事長が個人的にも「お話しかけ」頂 いた3人の一人であって、理事長の後ろから間近くお二人を拝見できて、ウレシイウレシイ一瞬でした(ホントに2~3分もあったかしら)。
 美智子皇后から何度も何度も、あの優しいか細い声で「地域の方たちのために、ありがとうございました」と言われたとき、この方もまた、国民に心を寄り添わせておられるのだ、と実感することができました。
 「日本人で良かった!!」「地道に地域医療をしてきて良かった!」
 「これからも、いつまでも、私達の地域医療を続けよう!」
 改めて実感したことも含めて、受賞のご報告です。
 ありがとうございました。これからもよろしくお願い申し上げます。

Copyright(c) 我妻病院

池田裕次理事長 都道府県医療功労賞受賞! 本当の勲章

「地域で医療する楽しさ」のその他の記事

健康作り講演会でお話ししてきました。

   過日 町民センターで50名を超える方たちに心の健康についてお話しさせていただいてきました。   「気づき つなげる あなたの優しさ    ~大切な人のいのちを守り…(続き)

『ありがとう』と言える日々

認知症の学習会で伝えたもう一つのことは「ありがとう」 認知症の方が持てる能力の最大限を使って日々を生き、私たちのケアを受けて下さっている。  私たちはそのことに「ありがとう」を伝えていますか?…(続き)

認知症勉強会開催!

 スタッフのための学習会「認知症ケアの哲学と理念」を実施しました。シフトのあるスタッフたちなので2回実施。  最初に私は「あなたは認知症の利用者さんを尊敬できますか?」と尋ねました。  目の前…(続き)

老健で死ぬこと~何も足さない、何も引かない~

 老健での看取りを重ねて、命を自然に終えることを強く意識するようになりました。がんであれ非がんであれ、高齢になっていのちを終えることに大きな違いはないように思えてきたのです。  最近心がけている…(続き)

老健~私たちの仕事~

治らない病や進んでいく障害と向き合うことは苦しい。  年を取るということは、究極、いのちの終わりに向かって、進んでいく障害を受け入れつつ生きることに他ならないとさえ思える。ましてや認知症や神経難…(続き)

記事一覧へ

お知らせ

お知らせを、twitterでつぶやいています。