カテゴリー:blogのこと 更新日時 2010/03/03
「あなたは明るすぎて看護婦にむいていない」。
整形の実習が終わった時に教務の先生から言われた言葉だった。
当時は4週間の実習中に2人の患者さんを受け持った。
一人目はリウマチの方だったが、同室の患者さんともみんな仲が
良くとにかく毎日が楽しい実習だった。ベッド上でリウマチ体操を
やって、看護婦に怒られたときも「あんたのおかげでみんなこんなに
笑っていられるから」と、ずいぶん励ましてくれた。
二人目の方は実習が終わって3週間後に亡くなってしまった。
学生というのは、穴の開くほどカルテとカーデックスを見ているもの
だが、大事なことは見えていないし理解できていないことが多い。
私は、その患者さんが末期の状態であることを全く理解できて
いなかったのだった。リウマチの患者さんと同様に明るさだけで
接していたのだと思う。
そして、冒頭の言葉が実習の評価として返ってきたのだった。
今と違って、先生からはこれこれこういう訳でという説明は
一切なかったので、かなり悩んだことは覚えているが、なにより
実習がハードで落ち込んでいる間がなかったのも事実である。
ターミナルの方を受け持った時は、研修医の先生に対して
「先生が○○さんに対して何をしてくれているのか全然わかり
ません。教えてください」と質問をして、激怒されたこともあった。
採血の時、針先が消毒していない皮膚に触れたにも関わらず
そのまま採血をし、患者さんが敗血症で死んだらどうしようと
2日間悩み、病棟の婦長さんに泣きながら告白をしたこともあった。
気管支鏡の検査を見学した時「鍾乳洞みたいできれいだった」とだけ
書いて提出したレポートに「とても素敵な表現ですね、初めてです」
と赤ペンでコメントをくれた先生もいた。
振り返ると赤っ恥だらけの学生時代だった。
ただ看護師をやめようと思ったことは一度もなかった。
石の上にも3年、それが今では30年を超えてしまった。
高3の時に決めた看護の道を、今でも歩み続けている。
これからも歩み続けていきたい。
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