私たちの行うターミナルケア

カテゴリー：blogのこと　更新日時　2008/03/16

我妻病院は昨年開院７５年を迎えました。現在もさまざまな医療活動を通して地域で暮らす方たちを支え守り応援しています。
肺がんで入院されたＡさ ん。誕生日、結婚６５年のお祝い、お正月の温泉外泊支援など、患者さまに喜んでいただけるスタッフの提案は即実行に移します。その喜びは、家族もあきらめ ていた在宅での生活を可能としました。７ヶ月の入院生活の後、訪問診察、訪問看護と週３回の支援体制を整え在宅へ復帰。３週に１度の胸水穿刺をくり返しな がら、４ヶ月間の在宅での生活を過ごすことが出来ました。そして再入院から２週間での旅立ち。私たちの最後のケアは、がんと共に行きぬいたＡさんの人生に 敬意をこめて、入浴ストレッチャーを使用した「お清め入浴」でした。平成１７年から始め、病院でお亡くなりになられた全ての方に行っています。四十九日前 後にはお悔み訪問にお伺いします。「『幸福な人生だったと思います』と何度も言われながら、ハンカチで目を押さえる奥様の姿が心に残りました」とのスタッ フの感想は、現在入院されている患者さまやそのご家族へのケアへとつながっております。喜びも苦しみも涙も共有しながら心に寄り添う看護を、これからも続 けていきたいと思っています。